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| 医療法人新さっぽろ脳神経外科病院 院長 中川 俊男先生 |
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| Q: | 1988年3月、日本で初めて行われた脳ドックは当時としては画期的で、しかも世界でも初の試みでした。そこで、脳ドックのパイオニア的役割を果たし、現在でも最前線でご活躍の、 新さっぽろ脳神経外科病院/院長/中川俊男先生にお話をお伺いいたします。 先生、脳ドックはどのようなきっかけで実施しようと思われたのですか? |
| A: | はい・・・。 当時は人間ドックのメニューの中に、頭部の検査が含まれていませんでした。私自身も、頭部、特に脳は身体のどの部分、どの臓器とも等しく重要であるはずなのに、その検診システムがなかったことに物足りなさを感じていました。何故無かったかというと、脳の検査が危険を伴うものだったからです。 人間ドックというのは、今では既に一般的になっていて、40歳以上になると定期的に受診される方も多いのではないでしょうか。でも、人間ドックは内科的な検診が主体で、生活習慣病などのチェックにはとても有効なのですが、頭部に潜む重大な病気のチェックにはほとんど無力です。そこで、頭の部分だけを精密に検査し、脳などの病気を未然に防ぐことを目的として、当初、IA−DSAによる脳血管撮影とエックス線CTを主体に実施した訳です。 結果的には我が国初の試みとなったわけですが、これを契機に1990年代前半には全国的な広がりを見せ、1992年に日本脳ドック学会が設立されて、学術的な取り組みも開始され今日に至っています。 |
| Q: | 脳ドックの目的は何でしょうか・・・? |
| A: | そうですね・・、主な目的は・・・未破裂脳動脈瘤を発見してクモ膜下出血を防止すること・無症候性脳梗塞を発見して症候性脳梗塞の発症を防ぐこと・痴呆を早期に発見して重症化を防ぐことが中心です。そして、動脈硬化の危険因子を発見して脳卒中全般の予防を開始することなどです。 脳卒中は日本人の死因の上位を占める病気で、ほとんどが前触れもなく突然発症する怖い病気です。脳ドックはこの脳卒中を予防する重要な手段であり、今では脳卒中発症の危険度を明らかにする事もできるようになっています。 |
| Q: | 先生・・、脳卒中についてもう少し詳しくお話いただけませんでしょうか。 |
| A: | はい。脳卒中というのは脳血管障害といって、脳の血管が侵されることにより、知覚障害や運動障害が起きる病気で、重症の場合は意識障害を生じます。現在は、医療技術の進歩によって脳卒中の死亡率は低下傾向にありますが、患者さんの数は増え続けています。この病気にかかると、たとえ救命できても言語障害や身体の麻痺など、生活に支障が出るような後遺症が残りやすく、社会復帰も難しい上、要介護の主な原因にもなっています。 脳卒中は単独の病名ではなく、障害の種類によっていくつかに分類されます。大まかに言いますと、脳動脈が詰まって起きる脳梗塞、脳動脈が破れると脳出血といい、いずれも脳の組織が機能しなくなり、意識障害や言語障害、失語症などのほか、色々な障害が起きる病気です。そして、脳と頭蓋骨の間にある3層の脳膜のうち、クモ膜と軟膜の間の動脈にできた動脈瘤という「こぶ」が破れて起きるのがクモ膜下出血で、救命には特に緊急性を要する病気です。また、TIA・・、一過性脳虚血という病気は、脳の動脈硬化や不整脈が原因で狭くなった血管に血栓がつまり、一時的に手足のしびれや麻痺を起こします。一過性で症状は解消されますが、脳梗塞の前兆とも言える症状なので気を付けなければいけません。 |
| Q: | それらの病気が脳ドックで未然にチェックできるとしたら素晴らしいですね。 |
| A: | そうですね。脳腫瘍とか先天的な脳の血管の奇形のような病気は防ぎようがありませんが、脳卒中はある程度予防することが可能です。未破裂脳動脈瘤の発見と予防的手術は、脳ドックの威力を典型的に示すものでしょう。また、他の脳卒中には早期発見、早期治療が何よりも大切なことです。そのためにも、脳ドックを定期的に受診することをお勧めします。 |
| Q: | 有り難うございました。 皆様も、設備の整った病院で定期的に脳ドックを受診してはいかがでしょうか。お話は、新さっぽろ脳神経外科病院/院長/中川俊男先生でした。 尚、脳ドックについての不明な点は、新さっぽろ脳神経外科病院内に日本脳ドック学会事務局がございますので、どうぞお問い合わせ下さい。 お電話の場合は、011−891−2500の内線255番です。 |
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