情報番号7021不妊症について


医療法人社団 神谷レディースクリニック
院長 神谷 博文先生


Q; こちらでは不妊症について、一般の不妊治療から高度な不妊治療までを一貫して取り組んでいらっしゃる、神谷レディースクリニック/院長/神谷博文先生にお話を伺います。

先生、よろしくお願いいたします。



A; はい・・。 先ず、不妊症について話を進める前に、妊娠が成立するためには、様々なステップがあるということから先にお話しましょう。

一般的に妊娠は、正常な精子と卵子が出会って受精し、受精卵が正常に分割して、胚が子宮内膜に無事着床することで成立します。そこに至るまでの過程で何らかの障害があると、妊娠が成立しない、つまり不妊ということになるのですが、夫婦全体の約10%程度にこれが認められます。不妊の原因を探るには、どの段階でどの様な障害や病態があるかを、各種の検査などで診断しますが、その原因は女性側だけでなく、男性不妊と言って男性側にも認められます。



Q; 男性不妊の主な原因とその検査についてお聞きしたいのですが・・・?



A; 男性不妊は、不妊夫婦の30%から40%に見られます。その原因は、精子の数が少ない乏精症という病気や無精子症、運動率の悪い精子無力症、そして形態の良くない奇形精子症などに分類されます。精子の異常は、おたふく風邪と言われる流行性耳下腺炎や、精巣静脈瘤、ヘルニアの手術後などに起きるとよく言われてますが、実際は、これ以外の原因不明が大部分を占めてます。

最近は、勃起不全や射精障害の方も見られるようになりました。男性不妊の場合は、4〜5日の禁欲後、自宅や病院で、決められた容器に用手法で直接射精採取した精液を検査して診断します。精液は、採取後4時間から5時間以内であれば、結果にあまり影響ありません。



Q; 女性因子の不妊症の原因と、検査方法についてお聞きしたいのですが・・?



A; 女性側の原因因子は、大きく五つに分けられます。

まず最初に、排卵・ホルモン因子で、卵胞が発育して排卵しているか、排卵に伴うホルモンが充分に出ているか、着床に必要な内膜が出来ているかどうかです。次は、精子や受精卵の通り道で、着床の場所に関係する子宮卵管因子が問題です。三つ目は子宮頚管因子で、排卵直前に精子の子宮内への遡上を高める頚管粘液が充分にあるか、精子との適合性が良いかなどが問題となります。 四つ目は、妻が精子に対する抗精子抗体を持っているかどうかです。この抗体があると精子が子宮内で不動化し、卵子を受精させることが出来ません。 最後に、最近注目されているものに、卵管での卵子の捕捉障害や受精障害がありますが、いずれも原因はよくわかっていません。

このような不妊因子は、ホルモンや血液検査を始めとして、各種の器具や装置を用いて検査・診断し、治療方針を決めます。



Q; 治療はどのようにするのでしょうか・・?



A; 不妊症には様々な原因があり、これらが複数に重なっている場合があります。それぞれの原因治療を行いながら、排卵日近くの性交指導タイミング療法を行い、それでも妊娠しなければ、精子と卵子の出会いの場を密にする、配偶者間人工受精AIHを6回位行います。更に、妊娠しなければ、受精障害なども考えて、体外受精などの高度生殖医療を検討する必要がありますが、不妊の原因によっては、始めから、AIHや体外受精、または、顕微受精を必要とする場合もあります。

女性の場合は、妊娠する能力が年令によって低下していきます。30歳をすぎたら基礎体温を付け、出来るだけ早く不妊の専門医に診てもらうことをお奨めします。



Q; ありがとうございました。不妊でお悩みの方は、一度、ご夫婦で専門医にご相談されてはいかがでしょうか。

お話は、神谷レディースクリニック/院長/神谷博文先生でした。




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